2013年8月10日土曜日

ため息と独り言

ある人にはどうしてため息ばかりつくのと言われ、ある人には何でなにもしゃべらないのと言われ、ある人には独り言が多いねと言われたりして、その他よく指摘されることを統合しても何だか整合性が取れない。ただ、どうせ正直ではあるから、そのとき向き合っている人に対して一番素直な感情が出ているのだと思う。そして全然関係ない話に見えるかもしれないが、髪に触れたいと思うかどうかが、自分にとって決定的な差だというのがよくわかった。

とにかく蒸し暑い。歩いていると、背中や胸の間を汗がつたうのがよくわかって、顔に汗をかくより忌々しい。歩きながら、この暑さの中での戦争を思う。遠いフィリピンの地で死んだ、祖母の兄を思う。彼が敬愛してやまなかったという、夏目漱石の全集は私が今譲り受けて持っている。祖母もとっくにいないが、彼女が読んだ俳句にはよく兄が出て来た。いずれ句集をまとめなければと思っている。明日は、ただひとり残っている祖母のもうひとりの兄に会いに行く。

最近また町歩きをよくしている。この間会ったKちゃんにも「よくお昼休みにお散歩ツイートしてはりますね」と言われた。知っている場所から出発して、知らない道に逸れていくのがいいのだ。先日は、歌舞伎町から大久保まで歩いた。同じホテル街でも渋谷の円山町のほうが、道が狭くて急な坂とかがあって秘密っぽくていいと思った。歌舞伎町のラブホテルは、なんというか開き直っている感じがある。でも、あのバッティングセンターあたりの雰囲気はいい。新宿は特に、ソウルとか台湾とかと、欲望の混沌具合が似ている。アスファルトの感じ、看板の立ち並び方や情報量が、とてもアジア的だという感覚があるが、ああいう感じの原点がどこの街にあるのかは何だかよくわからない。

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