2015年8月19日水曜日

ある日(テロ、バッタ)

タイのバンコクで爆発が起きたとのニュース。重体の邦人は31歳。1983年生まれ。そういう共通項がないと近しく感じられないのか。決してそうではない、でも、と悩みながら不安定な気持ちのままとにかくアートセンターを出る。大学を卒業したあと会社づとめをして、今はそれをやめて城崎で活動している私と、会社員を続けてバンコクに駐在していた彼の、辿った道すじのことを考える。可能性としては何も違わない。人ごとでない。じゃあ人ごとだったら考えなくていいのか、そうじゃない、でも。

昨日、自転車のかごに止まっていたバッタが、朝までそのままだったので仰天した。この自転車は昨夜、Fが海沿いの居酒屋で深酒し、ともに呑んだ僧侶に車で送っていただいた際に(僧侶はノンアルコール)後部座席に積みこんで運ばれてきたにもかかわらず、である。さすがに、今日も町内を連れ回すのはかわいそうに思い、枝に移してアートセンター前のしげみに放した。

をり鶴というお寿司屋さんでランチの心づもりが休日だったので、喫茶スコーピオのカレーに。私はアートセンターに戻り、食堂で仕事。

大ホールでの稽古を終えた『God Bless Baseball』の座組が食堂にやってきたので、某媒体のインタビューをそのまま始める。城崎に来てから文字起こし4本目。口調を残し、人柄が立ちのぼるように構成すべし、などなどのFの指導もだんだん肌に染みこんできている。

夜、心配になって見に行くと、枝に乗せたバッタはそのまま葉っぱの間でじっとしていた。ものぐさなのか何なのかはわからないが、臆病なバッタが自転車で知らない場所に来て冒険する、ピクサーの映画でも出来そうである。

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