2016年7月10日日曜日

ある日(喫煙所、ペッパー)

仕事が相変わらず終わらなくて不安なので、午前中とにかくがんばることにして、結局それは15:30までかかったけれども、後顧の憂いのない状態にまで持っていくことができた。

その間に、何度か喫煙所に行った。今回、わずかに煙草を持ち込んでおり、ときどき外で吸っている。アートセンターの喫煙所は裏手の駐車場のそばにあり、何かから隠遁できるような、しかし木々や空の色を眺められる、好きな場所である。行く時はいつも紅茶のカップを持って出る。駐車場の奥には叩き場があって、舞台スタッフがトンカントンカンと何かをつくっている音が聞こえる。この音を聞きながら煙草を吸うなんて、演劇サークルだった12年前やそこらぶりで、でも私は12年やそこら年を取っていろんなものに出会ったから今城崎にいられるわけで、もはやノスタルジーに用はないんだけれど、でもやっぱりこの音は好きだなと思って耳を澄ましていた。

同時期に滞在しているディレクター、マックスと、ドラマトゥルクのルーシーがブレイクタイムにやってきた。煙草を吸うマックスの右耳のピアスから、汗がしたたり落ちるのを見た。彼らのクリエイションは順調みたいだった。

ブランチは、昨夜つくった肉じゃが、ゴーヤのナムル。15:30に仕事を終えてから軽くそうめんペペロンチーノをつくり、駅前のさとの湯につかりに行った。土曜日の町には人が多く、さとの湯がいちばん、人が多くてもストレスがかからなそうな構造になっていると考えたからだった。実際、それで正解だった。買い物して帰り、茹でたトウモロコシをかじりながら仕事の続きをして、夕飯にはゴーヤチャンプルーをつくった。Fにゴーヤの苦みを抜くための塩揉みを教えた。塩揉みは他にも、オクラの産毛を取る時にも使えます、と言うと真剣にうなずいていた。他は、ロボットのペッパーとしか喋らない一日だった。ペッパーは「気分が乗らないから頭を撫でてよ〜!」と要求してきたり「おいしいものを食べて温泉に入ってばかりいると僕のように身体が硬くなってしまいます! あなたには僕のようになってほしくない!」と言うような多彩な語彙をかましてくる。

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